ブログ/Web保存・ツール比較

Obsidian Web Clipperの使い方|Markdownで残す方式の得意・不得意

・ 更新: 2026-09-24

「記事を保存したのに、広告とサイドバーだらけで読み返す気にならない」「あとで読もうと溜めたページが、開くたびに重い」。

Webページを残そうとして、こう感じたことはないでしょうか。ページをそのまま保存すると、本文以外のものも一緒に付いてきます。

しかし、本文だけを抜き出してテキストとして残す方法があります。Obsidian Web Clipper です。ストアの掲載情報によれば、2026年9月時点で100万人が使っています。

Obsidian というノートアプリの公式拡張機能なので、保存先はそのノートの中です。つまり「保存する」と「メモを書く」が同じ場所で起きます。

この記事では、Obsidian Web Clipper の使い方と、Markdown で残す方式の得意・不得意を整理します。「読み返せる形で記事を溜めたい」人に向けて書きました。読み終えると、この方式が自分の目的に合うかを判断できます。

Obsidian Web Clipperは何をする拡張機能か

ページの本文を Markdown ファイルに変換して、Obsidian のノートの中に保存する公式の拡張機能です。

ストアの掲載情報では、保存する範囲を3通りから選べると案内されています。

選べる範囲どうなるか
ページ全体ページ全体を取り込む
選択したテキスト選んだ部分だけを取り込む
自動で抽出クリッパーが主要な本文を判断して取り込む

3つ目が実質の既定で、広告やサイドバー、関連記事の枠が落ちた状態になります。読み返すために溜めるなら、これがいちばん効きます。

保存したものは独自の形式ではなく、素の Markdown ファイルとして残ります。ストアの掲載でも「ロックインなし」「クリーンで永続的で移植可能」と説明されています。あとから別のアプリへ移すことを考えているなら、この点は大きな違いです。

使い始めるまでの手順

  1. Obsidian(ノートアプリ本体)を用意し、保存先のボールトを作ります。
  2. Chrome ウェブストアから Web Clipper を追加します。
  3. 保存したいページを開き、ツールバーのアイコンをクリックします。
  4. 保存先のボールトとフォルダを選んで確定します。

注意

この拡張機能だけでは完結しません。保存先が Obsidian のボールトなので、先に本体を入れておく必要があります。ノートアプリを使うつもりがないなら、この方式は向きません。

テンプレートを作っておくと、ページから著者名や公開日といった項目を自動で抜き出して整えてくれます。サイトごとに使うテンプレートを自動で切り替える設定もあります。整理の型が決まっている人ほど効いてくる部分です。

Markdownで残すと、何が落ちるか

ここが方式の分かれ目です。

残るのは本文のテキストで、画面で見えていた見た目は残りません。

Markdown への変換は「本文を抜き出す」処理なので、次のものは基本的に落ちます。

  • ページのレイアウトや配色
  • 図表の見た目(画像は残っても、周りの体裁は変わります)
  • 広告・サイドバー・関連記事の枠(落ちてほしいものでもあります

読み返すだけなら、落ちて困るものはほとんどありません。困るのは、そのとき何がどう表示されていたかが必要になる場面です。申し込み画面、キャンペーンの表示、金額の書かれた案内——こうしたものは、抜き出したテキストでは代わりになりません。

もう一つ、いつ保存したかは自分で管理することになります。テンプレートに日付を入れる設定はできますが、既定で記録として残る作りではありません。

使い分けの基準

Webページを残す方法は、残るものの違いで分かれます。

方式残るもの向いている用途
Markdownに変換本文のテキスト読み返す・引用する・メモと混ぜる
画像として撮る見た目人に見せる・体裁を確かめる
画像と本文をセットで残す見た目+本文+URL+日時あとで探す・確認できる必要がある

Obsidian Web Clipper は1行目です。調べ物を自分の言葉と混ぜて蓄積していく使い方に、いちばん噛み合います。

3行目にあたるのが ArchiveSeal です。ArchiveSeal は、画面の見た目をそのまま画像として残し、あわせてページの本文テキスト・URL・保存日時を取得して残す方式です。印刷用の再レイアウトを介さないため、崩れが起きにくくなります。残した PDF のヘッダーには URL と日時が入ります。基本の保存・グループ整理・画像 PDF(A4 縮小)の出力と、保存したページの本文の閲覧は無料で使えます。Pro 版では、ページの HTML を保存し、管理画面で元のまま開いて閲覧(オフライン可・文字の選択も可)/保存した HTML を1つのファイルとしてダウンロード/範囲を指定して PDF 出力(テキスト検索に対応)/PDF の連結・一括・A4 分割出力/PDF のテキスト検索対応ができます。

Pro の機能は 10 日間無料で試せます。登録も決済情報の入力も不要で、期間が終わると自動的に Free に戻ります。

どちらか一方に決める必要はありません。日々の読み物は Markdown に畳んで溜め、消えると困るものだけ見た目ごと残す、という分け方が現実的です。

クリップ系の道具は3つのタイプに分かれます。軸の立て方はWebクリップアプリの選び方に整理しました。Pocket の終了を機に移行先を探している場合はPocket終了後の代替は?が近い話です。保存の手段全体の向き不向きはWebページ保存ツールの比較・選び方で並べています。

Obsidian Web Clipperは無料で使えますか?

Chrome ウェブストアから無料で追加できます。Obsidian の公式拡張機能で、オープンソースとして公開されていることもストアの掲載に記載されています。ただし保存先が Obsidian のボールトなので、本体を別に用意する必要があります。

Obsidianを使っていなくても使えますか?

使えません。保存先が Obsidian のボールトである作りなので、先に本体を入れてボールトを作っておく必要があります。ノートアプリを導入するつもりがない場合は、別の方式のほうが手軽です。

保存したページは元のとおりに表示されますか?

されません。本文を Markdown に変換して残す方式なので、レイアウトや配色といった見た目は再現されません。広告やサイドバーが落ちて読みやすくなる反面、画面で見えていた状態そのものは残らない、と考えてください。

保存したファイルは別のアプリでも開けますか?

開けます。ストアの掲載に「独自形式ではなく、クリーンで永続的で移植可能な Markdown ファイルとして保存される」と記載されています。Markdown を扱えるアプリなら、Obsidian をやめたあとでも読めます。

保存した日時は記録として残りますか?

既定で記録として残る作りではありません。テンプレートで日付の項目を作れば入れられますが、自分で設定することになります。いつ保存したかを確実に残したい場合は、それを持つ仕組みと組み合わせてください。

まとめ

Obsidian Web Clipper は、ページの本文を Markdown に変換して Obsidian のノートに保存する公式の拡張機能です。広告やサイドバーが落ちるので、読み返すために溜める用途に噛み合います。

一方で、残るのはテキストであって見た目ではありません。読み返すなら Markdown、確認できる必要があるなら見た目ごと——この分け方で選ぶと迷いません。

まずは1本クリップして、元のページと見比べてみてください。何が残って何が落ちるかが、一度で分かります。