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Wayback Machineの使い方|過去のページを見る・今のページを残す

Wayback Machineは、非営利団体Internet Archiveが運営している過去のWebページを閲覧できるサービスです。「インターネットアーカイブ」と呼ばれることもありますが、そのなかの機能のひとつがWayback Machineだと考えてください。

私はArchiveSealというWebページ保存用のChrome拡張機能を開発していて、「消えたページを後から見たい」という相談をよく受けます。ここでは使い方を手順で示したあと、この方法で確実に見られるとは限らない理由まで書きます。そこが実務では一番効いてきます。

過去のページを見る手順

  1. https://web.archive.org/ を開く
  2. 検索欄に調べたいURLを入力する
  3. 年ごとの棒グラフが出るので、見たい年をクリックする
  4. カレンダーが開き、色が付いた日付が保存されている日なので、そこをクリックする

保存された日のページがそのまま表示されます。当時のリンクをたどると、その時期の別ページへ移動できることもあります。

カレンダーで色が付いていない日は、保存されていません。あとから遡って作ることはできないので、その日のページは基本的に手に入りません。

今のページを残す手順

Wayback Machineは閲覧専用ではなく、自分で保存を依頼できます。

  1. https://web.archive.org/save/ を開く
  2. 保存したいURLを入力する
  3. 「Save Page Now」を実行する

処理が終わると、その時点のスナップショットが作られ、固有のURLで参照できるようになります。

ただし、すべてのページが保存できるわけではありません。ログインが必要なページ、サイト側がアーカイブを拒否している場合、動的に読み込まれる部分などは、うまく残らないことがあります。

見つからないとき、何が起きているのか

ここがこの記事の本題です。Wayback Machineに目的のページが無いとき、原因はだいたい次のどれかです。

状況何が起きているか
一度も保存されていないクローラーが巡回してこなかった。個人サイトや下層ページで多い
保存はあるが日付が飛んでいる巡回の間隔が空いた。欲しい日の前後しか無い
表示が崩れている当時のCSSや画像が一緒に保存されていない
ページはあるが中身が違う動的に読み込む部分が保存されず、枠だけ残っている
サイト側が拒否している公開を止める申し出などにより表示されない
共通しているのは、保存されているかどうかを自分では決められないことです。

Wayback Machineの収集は機械的な巡回に依存しています。アクセスの多いサイトほど頻繁に、少ないサイトほどまばらにしか保存されません。つまり「あとで見返したいページが保存されているか」は、事前に確かめようがなく、必要になったときに初めて分かります。

「運任せ」を減らす2つの方法

保存ツールを作っている立場から言うと、対処はこの2つに分かれます。

1. 必要だと分かった時点で Save Page Now を実行する

見つけたときに自分で保存を依頼しておけば、少なくともその時点は残ります。無料で、手元の容量も使いません。第三者のサーバー上に公開URLとして残るので、他人に示すのにも向きます。

2. 手元にも残しておく

第三者のサービスに置いた記録は、サービス側の都合に左右されます。アクセスできない時間帯があったり、方針が変わったりすることもあります。手元のファイルはそれとは独立して残ります。

考え方の整理はWebページをアーカイブ/魚拓で残す方法に、日本で使われている魚拓サービスの手順はウェブ魚拓の使い方と代替手段【残す・調べる】にまとめました。

どちらか一方ではなく、用途で使い分けるか、両方に残すかです。後から人に見せる必要があるなら第三者記録、自分の作業で使うなら手元保存、という切り分けが実務的です。

手元に残す場合の選び方

ページを手元に残す方法はいくつかあり、あとで何をしたいかで変わります。

  • 見た目のまま残したい:PDFや画像で保存する
  • 本文を検索・引用したい:文字がデータとして残る形で保存する
  • サイト全体を回遊したい:まとめて保存する。手順はサイトを丸ごとオフライン保存する方法にあります

方法ごとの向き不向きはWebページを保存する方法の決定版で比較しています。

なお、記録の使いみちが紛争や手続きに関わる場合、その記録がどう扱われるかは技術の話ではありません。判断が必要な場面では弁護士等の専門家に相談してください。

よくある質問

Wayback Machineの使い方を教えてください。

web.archive.org を開き、検索欄に調べたいURLを入力します。年ごとの棒グラフが表示されるので見たい年を選ぶと、カレンダーで色が付いた日付が保存されている日です。その日付をクリックすると当時のページが表示されます。今のページを残したい場合は web.archive.org/save/ からURLを入力して保存を依頼します。

インターネットアーカイブとWayback Machineは別物ですか?

Internet Archiveは非営利団体そのもの、またはその提供するアーカイブ全体を指し、Wayback Machineはそのなかで過去のWebページを閲覧できる機能を指します。日本語では両方をまとめて「インターネットアーカイブ」と呼ぶことも多く、日常的にはほぼ同じ意味で使われています。

見たいページが保存されていませんでした。あとから作れますか?

作れません。過去の状態は、その時点で誰かが保存していなければ残りません。Wayback Machineの収集は機械的な巡回に依存しており、アクセスの少ないサイトや下層ページはまばらにしか保存されないためです。今後必要になりそうなページは、見つけた時点で保存を依頼しておくか、手元にも残しておくことが対処になります。

表示が崩れていたり、中身が空だったりするのはなぜですか?

当時のCSSや画像が一緒に保存されていない場合、レイアウトだけが崩れて表示されます。また、ページを開いたあとに読み込まれる部分は保存されないことがあり、枠だけが残って中身が空に見えることがあります。いずれもアーカイブ側の収集の限界によるもので、閲覧側の設定では直せません。

手元にも保存しておくべきですか?

用途によります。他人に示す必要があるなら、第三者のサーバーに公開URLとして残る形が向いています。一方で第三者のサービスはアクセスできない時間帯や方針変更の影響を受けるため、自分の作業で使う記録は手元にも持っておくと独立して残せます。両方に残す運用も現実的です。

まとめ

  • 過去を見るときはURL入力→年→カレンダーの色が付いた日。色が無い日は保存されていない
  • 今を残すときは Save Page Now。ログインが必要なページなどは残らないことがある
  • 見つからない原因はほぼ巡回の有無。あとから遡って作ることはできない
  • つまり保存されているかどうかは自分では決められない。これがこの手段の構造的な限界
  • 必要なページは見つけた時点で保存を依頼し、自分の作業で使うものは手元にも残す

「あとで見ればいい」が通用しないのは、消えるからではなく、保存されていたかどうかを後から選べないからです。