Webページのスクショに使えるツール比較【用途別おすすめ】
Webページのスクリーンショットを撮る手段は数多くありますが、どれを選ぶべきかは撮影機能そのものではなく、撮った後に何をするかで決まります。私はChrome拡張のArchiveSealを開発しており、利用者の方から「結局どのツールを使えばいいのか」と聞かれる機会がたびたびあります。本記事では、Webページのスクショに使えるツールを共有・指示出し・資料保管という三つの用途に分けて整理します。なお、デスクトップ全体の画面録画やゲーム配信向けのソフトは本記事の対象外です。
Webページのスクショに使うツールはどう選べばよいですか?
選ぶ基準は、撮影の手軽さよりも撮った画像をその後どう扱うかです。同じ「ページを撮る」操作でも、目的によって必要な機能は違います。
- 撮ってすぐ共有したい: チャットに貼る、URLで相手に渡す
- 注釈を入れて指示を出したい: 矢印や囲みで箇所を示す、個人情報をぼかす
- 資料として保管したい: 数か月後に探し出す、当時のレイアウトを残す
三つは求めるものが異なり、一つのツールですべてを最適に満たすことはまずありません。共有向けは軽さと引き換えに整理機能が薄く、保管向けは撮ってすぐ貼り付ける用途には手数が多くなります。私自身、レビュー依頼を投げるときと契約内容のページを残すときでは別のツールを使っています。
スクショツールは撮りやすさではなく、撮った後の扱いやすさで選ぶと失敗しません。撮ってすぐ共有したいときはどのツールが向いていますか?
チャットに貼る、URLで渡すことが目的なら、撮影から共有までの手数が少ないツールが向いています。画質や編集機能よりも、撮ってから相手の目に届くまでのステップ数が使い勝手を左右します。
共有までの手数が少ないツールを選ぶ
Gyazoのように撮影するとその場で共有用のURLが生成されるタイプは、URLを貼るだけで相手に見せられます。Awesome Screenshotのようなブラウザ拡張は、範囲選択やページ全体のキャプチャに加えて保存と共有の導線を備えています。操作手順はGyazoとAwesome Screenshotの使い方で解説しました。
追加のツールを入れたくない場合は、ブラウザに元から備わっている機能でも足ります。Chromeの開発者ツールにはページ全体を1枚のPNGとして書き出す機能があり、拡張機能をインストールせずにフルページのスクショが撮れます。手順はChromeでページ全体をスクリーンショットする方法にまとめました。
共有リンクを作る前に公開範囲を確かめる
共有型のツールは、撮った画像をサービス側に保存し、そのURLを他者に渡す仕組みが中心です。便利な反面、URLを知っている人なら誰でも閲覧できる設定になっている場合があります。
社外に出せない情報が写り込んだページは、共有リンクを作る前に公開範囲の設定を必ず確認してください。注釈を入れて指示を出したいときはどうすればよいですか?
修正依頼やレビューが目的なら、撮影した直後に同じ画面で矢印・囲み・ぼかしを描き込めるツールが向いています。撮影と編集が分かれていると、保存して別のアプリで開きまた保存し直す往復が毎回発生します。
指示出しで実際に使う描画機能は多くありません。箇所を示す矢印、範囲を囲む枠、補足のテキスト、伏せたい部分のぼかしがあれば、たいていの依頼は成立します。凝った加工機能より、この四つが数クリックで出せるかを見た方が実用的です。氏名やメールアドレスが写るページは、撮影後に隠すよりテスト用データに切り替えてから撮る方が確実です。
縦に長いページ全体へ注釈を入れる場合は、まずページ全体を1枚に収めてから描き込みます。分割して撮ると位置関係が伝わりにくくなるため、縦長スクショの撮り方を先に押さえておくと作業が速くなります。
資料として保管したいときはどのツールが向いていますか?
数か月後に見返す前提なら、撮ることよりも、あとから探し出せるかどうかで選ぶべきです。スクショを量産していると連番のPNGが数百枚たまり、目当ての1枚に辿り着くのに時間がかかります。画像は写っている文字が検索の手がかりにならないため、ファイル名やフォルダ名を自分で整えていなければ内容から探すのは難しくなります。
私が開発しているArchiveSealは、この保管の用途に寄せたChrome拡張です。無料版ではワンクリックでページをアーカイブとして保存でき、件数の上限はありません。ページ全体を画像として保存し、A4に縮小した画像PDFの書き出しや、アーカイブごとの個別PDF出力にも対応しています。保存したアーカイブはグループに分けて並び替えたり、ロックや削除で整理したりできます。
有料のPro版では、保存したページの本文と構造化データを閲覧でき、JSON形式で書き出せます。複数アーカイブを連結したPDFや一括出力、A4に分割したPDFの作成もPro版の機能です。PDFのテキスト検索に対応するのもPro版で、無料版のPDFは画像として保存されるため、PDF内の文字を検索することはできません。
保管が目的なら、撮影の手軽さより、半年後に目当てのページへ辿り着けるかどうかを基準に選んでください。なお、ArchiveSealは画像から文字を読み取るOCR、クラウド同期、自動翻訳といった機能は備えていません。
ツールごとの違いを表で比較するとどうなりますか?
Webページのスクショに使える主な手段を、撮影範囲・注釈の可否・出力形式・保存先の4点で並べると次のようになります。プランやバージョンで備える機能が変わる製品もあるため、細かな仕様は各公式サイトの表記をご確認ください。
| 手段 | 撮影範囲 | 注釈 | 出力形式 | 保存先 |
|---|---|---|---|---|
| OS標準のキャプチャ機能 | 表示中の画面や選択範囲が基本 | 簡易な描画機能あり | PNGなどの画像 | ローカルのファイルやクリップボード |
| Chromeの開発者ツール | ページ全体・表示領域・要素単位 | なし | PNG | ローカルのダウンロード先 |
| Awesome Screenshotなどの注釈系拡張 | 範囲選択やページ全体 | あり | 画像、共有リンク | ローカルまたはサービス側 |
| Gyazoなどの共有起点ツール | 範囲選択が中心 | 版・プランにより異なる | 画像、共有URL | サービス側 |
| FireShotの無料のフルページ取得 | ページ全体 | 版・プランにより異なる | 画像、画像ベースのPDF | ローカルのファイル |
| ArchiveSeal | ページ全体 | なし | 画像、PDF、Pro版でJSON | 拡張内のアーカイブ |
FireShotは有料のPro版でテキストレイヤー付きのPDFを作成できます。表に挙げたのは無料の範囲でのフルページ取得の挙動であり、Pro版まで含めた比較ではない点にご注意ください。
FireShot からの乗り換え先を目的別に探す場合は、FireShotの代替を探すならで整理しています。
画像で撮るのとページを保存するのは何が違いますか?
画像のスクショは見た目をそのまま写し取る方式で、ページ保存は文書の中身を取り出して残す方式です。似た結果に見えても、後から何ができるかが変わります。
スクショ起点のツールは、画面に表示されているピクセルを1枚の絵として保存します。デザインや配置がそのまま残るため体裁の確認には強い一方で、中の文字はデータとしては残りません。ArchiveSealはDOM、つまりブラウザが持つページの構造そのものを取り出して保存します。レイアウトを崩さずに残しつつ、Pro版では本文や構造化データをJSONとして書き出せます。
どちらが優れているという話ではなく、目的に合う方式を選ぶという話です。手段ごとの全体像はWebページ保存ツールの比較と選び方でまとめているので、スクショ以外の選択肢も含めて検討したい方はあわせてご覧ください。
よくある質問
Webページ全体のスクリーンショットは無料で撮れますか?
撮れます。Chromeの開発者ツールにはページ全体を1枚のPNGとして書き出す機能があり、拡張機能を追加しなくても利用できます。ArchiveSealの無料版でも、ページ全体を画像として保存できます。
スクショの画像に写った文字を検索することはできますか?
画像ファイルそのものは、写っている文字が検索の対象になりません。ArchiveSealではPro版がPDFのテキスト検索に対応していますが、無料版のPDFは画像として保存されるため検索はできません。画像から文字を読み取るOCRの機能は備えていません。
スクショが横に切れてしまうときはどうすればよいですか?
ブラウザのウィンドウ幅がそのまま撮影幅になるため、ウィンドウを広げて撮り直すか、ページ全体を対象にした撮影機能を使ってください。横に広い表などは、ズームを縮小してから撮ると1枚に収まりやすくなります。
Webページを残すなら、スクショとPDFのどちらがよいですか?
チャットに貼るなど短期間の共有が目的ならスクショ、印刷や配布、受け渡しが前提ならPDFが向いています。ArchiveSealの無料版はA4に縮小した画像PDFと個別のPDF出力に対応し、Pro版では複数アーカイブの連結や一括出力、A4分割のPDFも作成できます。
ArchiveSealの無料版ではどこまで使えますか?
件数の上限なしでのアーカイブ保存、ワンクリック保存、ページ全体の画像保存、A4に縮小した画像PDF、個別のPDF出力、グループ整理や並び替え、ロック、削除まで利用できます。本文や構造化データの閲覧、JSONの書き出し、複数アーカイブの連結や一括出力、A4分割のPDF、PDFのテキスト検索はPro版の機能です。
