FireShotの代替を探すなら|目的別の乗り換え先の選び方
FireShotの代替を探すとき、まず決めたいのは「何が不満で乗り換えるのか」です。FireShotはページ全体のキャプチャでは定番の拡張機能で、代替を探す理由は人によってかなり違います。私はArchiveSealというWebページ保存用のChrome拡張機能を開発していて、この乗り換え相談を受ける立場にあります。ここでは理由別に、向いている道具を整理します。
FireShotの代替を探す理由は何ですか?
相談を受ける範囲では、次の4つに分かれます。どれに当てはまるかで、選ぶべき代替がまったく変わります。
| 乗り換えたい理由 | 向いている方向 |
|---|---|
| 拡張機能を減らしたい | ブラウザ・OSの標準機能 |
| 撮ったあとに注釈を入れたい | 注釈が得意なスクショ系ツール |
| 画像ではなくPDFで整えたい | PDF出力を主目的にしたツール |
| 本文やデータを再利用したい | ページの中身を取り出す方式 |
「FireShotの機能が足りない」のではなく、目的がFireShotの得意分野から外れているだけ、というケースが実際には多くあります。まず自分がどれなのかを決めてください。
拡張機能を増やしたくないなら、標準機能で足りますか?
ページ全体を1枚に収めるだけなら、標準機能で足りることがあります。ChromeとEdgeはデベロッパーツールのコマンドからフルサイズのスクリーンショットを撮れますし、スマートフォンもOS側にスクロールキャプチャの仕組みがあります。
手順と、失敗しやすい点はChromeでページ全体をスクリーンショットする方法にまとめました。標準機能は「毎回コマンドを開く」手間が残るため、頻度が高い人ほど拡張機能のほうが結果的に速くなります。月に数回なら標準機能、毎日使うなら拡張機能、という線引きが現実的です。
撮ったあとに注釈やぼかしを入れたいなら?
矢印やモザイクを書き込んで渡すことが主目的なら、注釈を得意とするツールのほうが手数が減ります。GyazoやAwesome Screenshotがこの領域で、撮影から共有までの動線が短く設計されています。
それぞれの操作感と使い分けはGyazo・Awesome Screenshotの使い方と使い分けに、スクショ系ツール全体の並びはWebページのスクショに使えるツール比較に整理しています。
画像ではなくPDFで残したいなら?
提出や保管が目的なら、はじめからPDFで出力する道具を選んだほうが後の工程が短くなります。画像で撮ってから変換すると、用紙サイズや向きの調整がもう一段必要になるためです。
ツールごとの違いはPDF変換ソフト・保存ツールのおすすめ比較にまとめています。なお、FireShotもPDF出力に対応しており、有料版ではテキストレイヤーを持つPDFを作れます。「PDFにしたい」だけが理由なら、乗り換える前に手元のFireShotの設定を見直すほうが早い場合があります。
本文やデータをあとで再利用したいなら?
ここがいちばん方式の違いが効く領域です。画面を撮る方式は、見た目をそのまま残すことに向いています。一方、あとから本文を引用する、必要な部分だけ抜き出す、構造化データとして扱う、といった用途では、ページの中身そのものを取り出す方式のほうが手数が少なくなります。
私が開発しているArchiveSealは後者で、DOMから本文と構造化データを抽出して保存します。無料版でもアーカイブ保存は件数の上限なしで使え、ページ全体を画像として保存する機能、A4に縮小した画像PDFの書き出し、グループでの整理まで含みます。本文・構造化データの閲覧とJSON書き出し、複数アーカイブの連結・一括PDF化、PDFのテキスト検索対応はPro版の機能です。
方式そのものの比較はFireShotの使い方とArchiveSealの違いで詳しく扱っているので、どちらの考え方が自分の作業に合うかはそちらを見てください。
乗り換えるときに確認しておくこと
道具を替える前に、次の3点だけ確認しておくと失敗が減ります。
- 既に撮ったデータの扱い:これまでの保存物をどうするか。移行できないなら、当面は併用になります
- 出力形式:画像なのかPDFなのかテキストなのか。ここが目的と合っていないと、替えても同じ不満が残ります
- 使う頻度:たまにしか使わないなら、拡張機能を増やさず標準機能に寄せるほうが管理が楽です
「評判が良さそうだから」で選ぶと、目的と方式がずれたまま2つ目の不満を抱えることになります。先に理由を1つに絞ってから候補を見比べてください。
結局どれを選べばいいですか?
上の4分類に沿って整理すると、次のようになります。
- 頻度が低い:標準機能に寄せる。拡張機能は入れない
- 注釈して渡すのが主目的:注釈が得意なスクショ系ツール
- 提出・保管が主目的:PDF出力を主目的にしたツール、またはFireShotの設定見直し
- 本文・データの再利用が主目的:中身を取り出す方式のツール
道具ごとの向き不向きを横断で見たい場合は、Webページ保存ツールの比較・選び方に5タイプ分の整理があります。
よくある質問
FireShotの代替は無料で使えますか?
用途によります。ブラウザやOSの標準機能は無料でページ全体のキャプチャができます。拡張機能やアプリも無料で使える範囲を持つものが多い一方、PDFのテキスト対応や一括処理といった機能は有料版に含まれるのが一般的です。まず無料の範囲で足りるかを試してから判断してください。
FireShotで不満がなければ乗り換える必要はありますか?
ありません。FireShotはページ全体のキャプチャでは定番の拡張機能で、有料版ではテキストレイヤーを持つPDFの作成にも対応しています。乗り換えを検討する価値があるのは、目的がキャプチャそのものではなく、本文の再利用や別形式での出力に移っている場合です。
拡張機能を入れずにページ全体を撮れますか?
撮れます。ChromeやEdgeはデベロッパーツールのコマンド入力からフルサイズのスクリーンショットを実行でき、スマートフォンもOS側にスクロールキャプチャの仕組みがあります。ただし毎回コマンドを開く手間が残るため、使用頻度が高い場合は拡張機能のほうが速く済みます。
画像とPDFはどちらで残すべきですか?
見た目を手早く共有するなら画像、提出や保管が目的ならPDFが向いています。画像で撮ってからPDFに変換することもできますが、用紙サイズや向きの調整が一段増えます。目的が決まっているなら、はじめからその形式で出力する道具を選ぶほうが手数が減ります。
保存した記事の本文をあとから引用したい場合は?
画面を撮る方式ではなく、ページの本文そのものを取り出す方式を選んでください。画像は見た目を保つことに向く一方、文字を選択してコピーしたり必要な部分だけ抜き出したりするのは手間がかかります。方式の違いによる向き不向きなので、設定では埋められません。
まとめ
FireShotの代替選びは、乗り換えたい理由を1つに絞るところから始まります。頻度が低いなら標準機能、注釈が主目的ならスクショ系ツール、提出・保管が主目的ならPDF出力、本文やデータの再利用が主目的なら中身を取り出す方式です。理由を決めずに候補を並べると、方式のずれたまま同じ不満を繰り返すことになります。
