WebページをPDF1枚にまとめると字が小さい|縮み方は枚数で決まる
長いWebページを、途中で切らずにPDF1枚にまとめたい。ページの区切りで表や画像が分かれるのは避けたいし、1ファイル1ページのほうが扱いやすい。
1枚にまとめること自体は、倍率を下げたり、ページ全体を1枚に縮める書き出しを使ったりすればできます。ところが、できたPDFを開くと字が小さくて読めないことがあります。
私はArchiveSealというWebページ保存用のChrome拡張機能を開発していて、PDFの書き出しも作っています。この記事では、1枚にまとめたときに字がどれだけ縮むかを、計算で確かめられる形にまとめます。
この記事では以下の3つを解説します。
- 1枚にまとめると、字がどれだけ小さくなるか
- できたPDFで、縮み方を確かめる方法
- 1枚にまとめるか、A4で分けるかの選び方
1枚にまとめると、字は「枚数分の1」になります
最初に結論を置きます。
縦に長いページをA4の用紙1枚に収めるには、ページ全体を縦の長さが用紙に収まるまで縮めることになります。横幅に合わせるだけでは、下がはみ出すからです。
このとき、字がどこまで小さくなるかは、1つの数で決まります。同じページをA4の横幅に合わせて分けたら何枚になるか、です。
A4で分けると10枚になるページを1枚にまとめると、字も画像も、分けたときの10分の1の大きさになります。分けたときに1枚目の上から下まで入っていた内容を、1枚まとめのPDFでは、用紙の縦の10分の1の高さに詰め込むことになるからです。縦を10分の1にすれば、形を保つために横も10分の1になります。
| A4で分けたときの枚数 | 1枚にまとめたときの字の大きさ | 用紙の横幅のうち、ページが使う幅 |
|---|---|---|
| 1枚 | 変わらない | 全幅 |
| 2枚 | 2分の1 | 半分 |
| 3枚 | 約3分の1 | 約3分の1 |
| 5枚 | 5分の1 | 5分の1 |
| 10枚 | 10分の1 | 10分の1 |
| 20枚 | 20分の1 | 20分の1 |
枚数は、ぴったり割り切れなくてもかまいません。3枚と少しなら、字の大きさも3分の1より少し小さくなります。
1枚まとめは、用紙の中の細い帯になります
表のいちばん右の列が、見た目に出る特徴です。
縦を用紙に合わせて縮めると、横幅も同じ割合で縮みます。そのため、長いページほど、ページは用紙の横幅の一部しか使わず、横に大きな余白が残った細い帯になります。
10枚分のページなら、帯の幅は用紙の横幅の10分の1です。帯の中には、元のページの見出しも本文も画像も、形を保ったまま入っています。全部入っているのに、どれも読めない大きさになっている、というのがこの状態です。
開いたときに用紙の大半が余白で、細い帯しか見えないなら、字は大きく縮んでいます。途中で切れる、端が欠けるといった症状とは原因が違います。欠けているのではなく、縮んでいるだけです。端が欠ける側の原因はPDFを印刷すると端が切れる原因で整理しました。
できたPDFで、縮み方を確かめる
縮み方は、できたPDFの見た目から逆算できます。見るのは、用紙の横幅のうち、ページが何割を使っているかです。
- PDFを開き、1ページ全体が画面に収まる表示にします
- 用紙の横幅と、帯(ページが入っている部分)の幅を見比べます
- 帯の幅が用紙の何分の1かが、そのまま字が何分の1になったかです
帯が用紙の半分なら、字は分けたときの半分です。帯が用紙の5分の1なら、5分の1です。
逆算した大きさが読めるかどうかは、分けたときの字の大きさを基準に考えます。分けたPDFで読んでいる字を思い浮かべて、その3分の1、5分の1の大きさで読めるかを想像すると、判断しやすくなります。
拡大すれば読めるかどうかは、PDFの作りで変わる
画面で見るだけなら、拡大して読めることもあります。ただし、そうなるかどうかはPDFの作りで変わります。
| PDFの作り | 拡大したとき |
|---|---|
| 文字の情報が入っているPDF | 拡大すれば文字はくっきり読めます |
| 画像だけのPDF | 埋め込まれた画像の細かさまでしか細かくなりません。粗ければ、拡大してもぼやけます |
紙に印刷すると、どちらの作りでも字の大きさは縮んだままです。紙で読む予定があるなら、1枚まとめは向きません。
自分のPDFに文字の情報が入っているかは、本文をマウスでなぞって選べるかで分かります。選べるのに検索で見つからないときの切り分けはPDFが検索できない原因にまとめています。
1枚にまとめるか、A4で分けるか
どちらが正しいかではなく、残したあとに何に使うかで決まります。
| 残したあとの使い道 | 向いている形 |
|---|---|
| ページ全体の並び・見た目を1か所で見渡したい | 1枚にまとめる |
| 画面で拡大しながら確かめられればよい | 1枚にまとめる(文字の情報が入っているPDFなら、なおよい) |
| 本文を読みたい・紙に印刷したい | A4で分ける |
| 人に渡して、その人に読んでもらう | A4で分ける |
1枚にまとめたい理由が「表や画像が改ページで切れるのが嫌」なら、分けたうえで切れ方を整える手もあります。印刷の倍率や余白の調整はChromeの印刷設定で扱っています。倍率を下げて枚数を減らすのも、この記事と同じ理屈で字が小さくなるので、下げすぎに気をつけてください。
画像として1枚に残したいだけなら、PDFではなく縦長の画像で残す手もあります。撮り方はページ全体をスクリーンショットする方法にまとめています。PDFで残す方法そのものの比較はWebページをPDFで保存する方法を見てください。
ArchiveSealでの扱い
Chrome拡張の ArchiveSeal は、画面の見た目をそのまま画像として残し、あわせてページの本文テキスト・URL・保存日時を取得して残す方式です。残した PDF のヘッダーには URL と日時が入ります。
無料で書き出すPDFは、ページ全体を1枚のA4に縮めた画像のPDFです。長いページでは、この記事の理屈どおり字が小さくなります。ページ全体の見た目を1枚で残す用途に向いた書き出しです。
長いページを縮めずに読める形で残したいときは、Pro 版の A4 分割出力で、1つのページを複数のA4ページに分けて書き出せます。Pro 版で書き出したPDFは、テキスト検索にも対応します。
基本の保存・グループ整理・画像 PDF(A4 縮小)の出力と、保存したページの本文の閲覧は無料で使えます。Pro 版では、ページの HTML を保存し、管理画面で元のまま開いて閲覧(オフライン可・文字の選択も可)/保存した HTML を1つのファイルとしてダウンロード/範囲を指定して PDF 出力(テキスト検索に対応)/PDF の連結・一括・A4 分割出力/PDF のテキスト検索対応ができます。Pro の機能は 10 日間無料で試せます。登録も決済情報の入力も不要で、期間が終わると自動的に Free に戻ります。
よくある質問
WebページをPDF1枚にまとめたら、字が小さくて読めません。
縦に長いページを1枚の用紙に収めると、縦の長さが用紙に収まるまでページ全体が縮むためです。字の大きさは、同じページをA4の横幅に合わせて分けたときの枚数分の1になります。10枚分のページなら、字も10分の1です。紙で読む予定があるなら、A4で分けて残すほうが向いています。
1枚にまとめたPDFで、字がどれだけ縮んだかを確かめる方法はありますか?
用紙の横幅と、ページが入っている部分の幅を見比べてください。1枚にまとめたPDFでは、ページが用紙の中の細い帯になります。帯の幅が用紙の何分の1かが、そのまま字が何分の1になったかです。帯が用紙の半分なら字は半分、5分の1なら字も5分の1です。
1枚にまとめたPDFは、拡大すれば読めますか?
PDFの作りによります。文字の情報が入っているPDFなら、拡大すれば文字はくっきり読めます。画像だけのPDFは、埋め込まれた画像の細かさまでしか細かくならないので、粗ければ拡大してもぼやけます。どちらの作りでも、紙に印刷すると字は縮んだ大きさのままです。本文をマウスでなぞって選べるかどうかで、文字の情報が入っているかを確かめられます。
1枚にまとめるのと、A4で分けるのは、どちらがよいですか?
残したあとの使い道で選びます。ページ全体の並びや見た目を1か所で見渡したいなら1枚にまとめる形が向き、本文を読みたい、紙に印刷したい、人に渡して読んでもらうといった使い道ならA4で分ける形が向きます。迷ったら分けたときの枚数を見てください。その枚数分の1に縮んだ字で読めるかどうかで決まります。
印刷の倍率を下げて枚数を減らすのは、1枚にまとめるのと何が違いますか?
理屈は同じです。倍率を下げると、そのぶんページ全体が縮むので、枚数が減る代わりに字も小さくなります。倍率を半分にすれば、字も半分の大きさです。表や画像が改ページで切れるのを避けたいだけなら、倍率を大きく下げるより、余白を狭めるなどの小さな調整から試すほうが、字の大きさを保てます。
まとめ
- 長いページをPDF1枚にまとめると、字はA4で分けたときの枚数分の1に縮む。10枚分なら10分の1
- 1枚まとめのPDFは、用紙の中の細い帯になる。欠けているのではなく、縮んでいる
- 縮み方は、帯の幅が用紙の何分の1かで逆算できる
- 拡大して読めるかはPDFの作りで変わるが、紙に印刷すると縮んだまま
- 見渡す用途なら1枚、読む・印刷する・人に渡すならA4で分ける
1枚にまとめるかどうかは、残す前に決められます。分けたら何枚になるかを一度だけ数えておくと、あとで開いたPDFが「全部入っているのに読めない1枚」になりません。