Chrome拡張機能のバックアップ|一覧と中身は別に残す
パソコンを買い替える前や、Chromeを入れ直す前に、拡張機能をバックアップしておきたい。そう思って調べ始めると、「何を」残せばいいのかで迷います。
拡張機能のバックアップで守りたいものは、実は2つあります。どの拡張機能を入れていたかという一覧と、拡張機能の中に溜めてきたデータです。前者は入れ直せば戻りますが、後者は入れ直しても戻るとは限りません。
私はArchiveSealというWebページ保存用のChrome拡張機能を開発していて、保存したデータのバックアップと復元の機能も作りました。この記事では、2つを分けて残す手順と、書き出したファイルで確かめることをまとめます。
この記事では以下の3つを解説します。
- 入れていた拡張機能の一覧を控える方法
- 中身を持つ拡張機能の見分け方と、その残し方
- 書き出したファイルを、戻す日の前に確かめる3つのこと
残したいのは「一覧」と「中身」の2つ
拡張機能のバックアップと一口に言っても、残す対象の性質はまったく違います。
| 残したいもの | 例 | 入れ直したとき |
|---|---|---|
| 一覧 | どの拡張機能を入れていたか | ウェブストアから同じものを入れれば戻る |
| 中身 | 拡張機能で保存したページ・メモ・リンク、作り込んだ設定 | 入れ直しただけでは戻るとは限らない |
一覧は、極端に言えば名前さえ分かっていれば取り戻せます。困るのは中身のほうです。
入れ直して戻るのは拡張機能そのものです。中に溜めたものは、その拡張機能が書き出しを用意していなければ、持ち出せないことがあります。順番としては、まず一覧を控え、次に中身を持つ拡張機能を見分けて、その拡張機能ごとに書き出します。
一覧は、控えておけば入れ直せる
Chromeのアドレスバーに chrome://extensions と入れると、入れている拡張機能の一覧が開きます。ここに並んでいる名前を控えておけば、新しい環境でもウェブストアから同じものを探して入れ直せます。
控えるときは、名前だけでなく作成者の名前もあわせてメモしておくと安心です。ウェブストアには似た名前の拡張機能が並ぶことがあり、名前だけだと別のものを入れてしまうことがあるからです。画面をそのままスクリーンショットで残しておくのも手軽です。
Chromeの同期を使っていれば、別のパソコンでも同じ拡張機能が入ることがあります。ただ、同期に何を含めるかは設定で変わりますし、拡張機能の中身まで一緒に移るかどうかは拡張機能の作りによって違います。一覧は、同期とは別に自分でも控えておくのが確実です。
中身を持つ拡張機能を見分ける
次に、どの拡張機能が「中身」を持っているかを見分けます。基準は1つで、この拡張機能を消して入れ直したら、困るものが消えるかです。
| 種類 | 中身の例 | 困るか |
|---|---|---|
| ページやメモを保存する拡張機能 | 保存したページ・スクリーンショット・メモ | 消えると困る |
| リンクやタブをまとめておく拡張機能 | まとめたリンクの一覧・グループ分け | 消えると困る |
| 設定を細かく作り込んだ拡張機能 | 自分で足したルール・除外リスト・ショートカット | 作り直す手間がかかる |
| 表示を変えるだけの拡張機能 | ほとんど無い | 入れ直せば元どおり |
表の上の3つに当てはまる拡張機能が、中身を残す対象です。数はたいてい多くありません。
中身が戻るかを確かめようとして、拡張機能を消してみるのはやめてください。拡張機能によっては、削除と一緒に中のデータも消えることがあります。中身は、その拡張機能の「書き出し」で残す
中身を持つ拡張機能は、多くの場合、設定画面に書き出しの機能を持っています。拡張機能のアイコンを右クリックして「オプション」を開くか、拡張機能の画面から設定を開き、書き出し・エクスポート・バックアップといった項目を探します。
見つかったら、そこから書き出します。書き出したファイルは、日付を入れた名前にしておくと、あとから世代を選べます。
設定画面を探しても書き出しが見つからない拡張機能もあります。その場合は、次のどちらかで備えます。
- 拡張機能の説明ページやヘルプで、データの移し方が案内されていないか確かめる
- 中身のうち、特に失いたくないものだけを別の形で残しておく(保存したページなら、ページそのものをファイルとして保存し直す)
ブラウザ標準のブックマークにも書き出しがありますが、書き出されるのはタイトルとURLの一覧で、ページの中身は含まれません。何が入って何が入らないかはブックマークのバックアップで書き出されるもので整理しています。
書き出したファイルは、開いて確かめる
書き出しを押してファイルができても、それで安心するのはまだ早いです。戻したい日に初めて開いて、使えないと分かるのがいちばん困る形だからです。書き出した直後に、次の3つを確かめます。
1. ファイルがどこにあり、大きさがどれくらいか
書き出したファイルは、ふつうはダウンロードのフォルダに入ります。見当たらないときは保存したファイルがどこにあるかを探す方法を見てください。
見つけたら、大きさを見ます。0バイトや、溜めてきた量に比べて極端に小さいファイルは、書き出しが途中で止まっている可能性があります。ファイルの頭と終わりを見て切れていないかを確かめる考え方は、PDFの例ですがファイルが途中で切れていないかを見分ける方法にまとめています。
2. その拡張機能が無くても、中身が見られるか
書き出したファイルには、大きく2つの形があります。
| 形 | 開き方 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| ブラウザや一般的なアプリで開ける形(HTML・PDF・CSVなど) | その拡張機能が無くても開ける | 中身を読む・確かめる |
| その拡張機能に読み込ませるための形 | その拡張機能に戻して使う | 元の状態に戻す |
後者だけの場合、その拡張機能が使えなくなったときに中身を読む手段がなくなります。どちらの形なのかを、ファイルを開いて一度見ておいてください。
3. 同じパソコンの中だけに置いていないか
パソコンの故障に備えるバックアップが、そのパソコンの中にしか無ければ意味がありません。書き出したファイルは、外付けのドライブや別の保存場所にも置いておきます。
戻す手順を、買い替える前に一度試す
新しい環境での戻し方は、ほとんどの拡張機能で同じ流れです。
- ウェブストアから、控えておいた拡張機能を入れ直す
- その拡張機能の設定画面から、書き出したファイルを読み込ませる
- 中身が戻ったかを開いて確かめる
できれば、古いパソコンを手放す前に、この流れを一度試しておきます。読み込ませる場所が見つからない、読み込ませても一部しか戻らない、といったことは、試して初めて分かるからです。
ブックマークの戻し方と、戻せないものについてはブックマークを復元するときに戻せるもので扱っています。拡張機能に限らず、ページそのものを残す方法を広く比べたいときはWebページを保存する方法の全体像も参考になります。
ArchiveSealでの扱い
Chrome拡張の ArchiveSeal は、画面の見た目をそのまま画像として残し、あわせてページの本文テキスト・URL・保存日時を取得して残す方式です。印刷用の再レイアウトを介さないため、崩れが起きにくくなります。残した PDF のヘッダーには URL と日時が入ります。動画や埋め込み枠は空白になります。
取得したページの内容は利用者のパソコン内に保存され、運営者にも第三者にも送信されません。そのぶん、パソコンの買い替えや故障に備えて、バックアップと復元の機能を用意しています(無料)。この記事の確かめ方に当てはめると、次のとおりです。
- 書き出し: 保存したアーカイブを、ファイルに書き出せます
- 拡張機能が無くても見られるか: 書き出したファイルは、ArchiveSealが無いパソコンでもブラウザで中身を見られます。展開すると目次のページがあり、保存したページをたどれます
- 元に戻す: ArchiveSealに復元するには、ArchiveSealが必要です
同じファイルが、中身を読むためにも、元に戻すためにも使えます。
基本の保存・グループ整理・画像 PDF(A4 縮小)の出力と、保存したページの本文の閲覧は無料で使えます。Pro 版では、ページの HTML を保存し、管理画面で元のまま開いて閲覧(オフライン可・文字の選択も可)/保存した HTML を1つのファイルとしてダウンロード/範囲を指定して PDF 出力(テキスト検索に対応)/PDF の連結・一括・A4 分割出力/PDF のテキスト検索対応ができます。Pro の機能は 10 日間無料で試せます。登録も決済情報の入力も不要で、期間が終わると自動的に Free に戻ります。
よくある質問
Chromeの拡張機能はどうやってバックアップしますか?
入れていた拡張機能の一覧と、拡張機能の中に溜めたデータを分けて残します。一覧は、chrome://extensions を開いて名前と作成者を控えておけば、新しい環境でウェブストアから入れ直せます。中身は、その拡張機能の設定画面にある書き出し・エクスポート・バックアップの機能で、拡張機能ごとにファイルに書き出します。
Chromeの同期をオンにしていれば、バックアップは要りませんか?
同期だけに任せるのはおすすめしません。同期に何を含めるかは設定で変わり、拡張機能の中身まで移るかどうかは拡張機能の作りによって違います。同期は複数の環境をそろえる仕組みで、ある時点の状態をファイルとして手元に残すバックアップとは役割が別です。
書き出しの機能が無い拡張機能は、どうすればいいですか?
まず、拡張機能の説明ページやヘルプで、データの移し方が案内されていないかを確かめてください。案内が無い場合は、中身のうち特に失いたくないものだけを、別の形でも残しておきます。保存したページであれば、ページそのものをファイルとして保存し直す方法があります。
拡張機能を削除すると、中のデータはどうなりますか?
拡張機能によっては、削除と一緒に中のデータも消えることがあります。戻るかどうかを試すつもりで消すのは避け、先に書き出しを済ませてください。入れ直したあとは、書き出したファイルを読み込ませて中身が戻ったかを確かめます。
ArchiveSealに保存したページは、どうやってバックアップしますか?
バックアップと復元の機能で、保存したアーカイブをファイルに書き出せます。無料で使えます。書き出したファイルはArchiveSealが無いパソコンでもブラウザで中身を見られ、展開すると目次のページから保存したページをたどれます。ArchiveSealに復元するときは、ArchiveSealが必要です。
まとめ
- 拡張機能のバックアップは、入れていた拡張機能の一覧と拡張機能の中に溜めたデータを分けて考える
- 一覧は
chrome://extensionsで名前と作成者を控えれば、ウェブストアから入れ直せる - 中身を持つ拡張機能は「消して入れ直したら困るものが消えるか」で見分け、その拡張機能の書き出しで残す
- 書き出したら、ファイルの場所と大きさ、拡張機能が無くても中身を見られるか、別の場所にも置いたかを確かめる
- 戻す手順は、古いパソコンを手放す前に一度試しておく
拡張機能は入れ直せば戻りますが、中に溜めたものは、書き出しておかなければ戻らないことがあります。消えて困る拡張機能を数えて、その数だけ書き出しておくと、買い替えの日に慌てずに済みます。