消えたサイトをアーカイブで見る方法|見つけたらその場で手元に残す
前によく見ていたサイトを開いたら、ページが見つからない。調べてみると、サイトごと閉鎖されていた。あのページに書いてあったことを、もう一度だけ確かめたい。
こういうとき頼りになるのが、Webのアーカイブです。過去のある時点のページを写しとして残しているサービスで、運が良ければ、消えたサイトを当時のまま開けます。
私はArchiveSealというWebページ保存用のChrome拡張機能を開発していて、「消えたページを後から見たい」という相談をよく受けます。この記事で伝えたいのは、探し方と同じくらい、見つけたあとの扱いが大事だということです。
この記事では以下の3つを解説します。
- 消えたサイトをアーカイブで探す手順(まずURLを手に入れる)
- 探しても見つからないときに、何が起きているのか
- 見つけたアーカイブを、その場で手元に残すべき理由
まず、消えたサイトのURLを手に入れる
アーカイブは、URLを入れて探すのが基本です。サイト名やページのタイトルを覚えていても、URLが分からないと探しにくくなります。
消えたサイトのURLは、意外と手元に残っています。
- ブラウザの履歴:見ていた時期のページが残っていれば、そこにURLがあります
- ブックマーク:登録していれば、消えたあとでもURLはそのまま残っています
- メールやチャット:人に送ったり、送られたりしたリンク
- SNSの自分の投稿:シェアしたときのリンク
探したいのがサイトの中の特定のページなら、トップページではなく、そのページ自体のURLを探してください。アーカイブはページごとに残るので、トップページが残っていても、見たいページが残っているとは限りません。逆もあります。
Wayback Machineで探す
過去にさかのぼって探せるアーカイブの代表が、Internet Archiveが運営するWayback Machineです。
https://web.archive.org/を開く- 検索欄に、手に入れたURLを入れる
- 年とカレンダーが出るので、印の付いた日付を選ぶ
画面の読み方や、今のページを保存する手順はWayback Machineで過去のページを開く手順にまとめています。
見たいページのURLで見つからなかったら、トップページのURLでも試してください。トップページの写しが残っていれば、当時のリンクをたどって目的のページに行ける場合があります。
見つからないとき、何が起きているのか
Wayback Machineで探しても出てこないとき、よくある理由は次の3つです。
| 理由 | 何が起きているか |
|---|---|
| そもそも保存されていない | 写しが作られる前にサイトが消えた |
| ログインが要るページだった | パスワードが要るページは、公式ヘルプで保存の対象外とされている |
| サイト側が除外している | robots の指定や、サイトの持ち主からの申し出で除外されることがあると、公式ヘルプに書かれている |
1つ目の場合、あとから取り戻す手はありません。写しは、消える前に誰かが作っていなければ存在しないからです。
3つ目は見落とされがちです。サイトの持ち主が申し出れば、それまで見られた写しも表示されなくなることがあります。閉鎖したサイトの運営者が「過去のページも見せたくない」と考えた場合、アーカイブの側からも消えることがある、ということです。
ほかのアーカイブも探す
Wayback Machineのほかにも、URLを渡して写しを残すサービスがあります。誰かがそのページを手で保存していれば、そちらに残っていることがあります。
- 保存済みの記録を探す手順はarchive.todayで保存済みの記録を探すに
- 日本で使われている魚拓サービスの使い方はウェブ魚拓の取り方と見方に
まとめています。サービスごとの性格の違いはWebアーカイブと魚拓で残す方法の全体像で整理しました。
見つけたら、その場で手元に残す
ここがこの記事の本題です。
消えたサイトの写しがアーカイブで見つかったら、読み終わる前に、手元にも残してください。理由は、前の節の表の3つ目にあります。
アーカイブの写しは、自分のものではありません。持ち主の申し出で除外されることがあり、サービス側の事情で開けないこともあります。今日見つかった写しが、次に必要になった日にも見られるとは限りません。
元のサイトはもう消えています。アーカイブの写しまで見られなくなったら、そのページに書いてあったことを確かめる手段はなくなります。残すときに、日付を2つ控える
アーカイブを手元に残すとき、気をつけたいのが日付です。
- 写しが作られた日:アーカイブの画面に出ている日付。元のページがその内容だった日
- 自分が保存した日:手元に残した日
手元の保存ツールが自動で記録するのは、たいてい後者です。あとで「いつの時点の内容か」を示したいときに必要なのは前者なので、写しが作られた日付が画面に入るように残すか、ファイル名やメモに書き添えておくと取り違えません。
まだ消えていないなら、今のうちに
閉鎖の予告が出ている、更新が止まっていていつ消えてもおかしくない。そういうサイトなら、消える前に手を打てます。
1. Wayback Machineに保存を頼む
Save Page Now にURLを入れると、そのページの写しが作られます。公式ヘルプの説明では、保存されるのは入れたURLのページ1枚です。大事なページが複数あるなら、1枚ずつ頼みます。クロールを禁じているサイトなど、保存できない例外もあります。
2. 手元にも残す
アーカイブに頼んだ写しも、前の節と同じ理由で、ずっと見られるとは限りません。手元のファイルは、サービスの事情とは関係なく残ります。サイト全体を残したい場合はサイトを丸ごと手元に保存する方法が参考になります。
ログインが要るページは、アーカイブには残りません。自分がログインして見られるうちに、手元に残すしかありません。
ArchiveSealでの扱い
Chrome拡張の ArchiveSeal は、開いているページの見た目を画像として残し、あわせて本文テキスト・URL・保存日時を取得して手元の管理画面に保存する方式です。アーカイブの写しを開いている画面もそのまま残せますし、ログイン後のページも、表示している状態で保存できます。
保存したページは管理画面で整理でき、1枚のPDFとして書き出したときのヘッダーにはURLと保存日時が入ります。アーカイブの写しを残したときは、写しが作られた日付が画面に入っていることを確かめてから保存すると、前の節の取り違えが起きません。
保存日時つきで手元に残すという考え方は、Webページの「日時つき保存」とはで整理しています。基本の保存・グループ整理・画像PDF(A4縮小)の出力と、保存したページの本文の閲覧は無料で使えます。
Pro の機能は 10 日間無料で試せます。登録も決済情報の入力も不要で、期間が終わると自動的に Free に戻ります。
よくある質問
消えたサイトをもう一度見る方法はありますか?
Webのアーカイブに写しが残っていれば見られます。過去にさかのぼって探せる代表はWayback Machineで、web.archive.org の検索欄に消えたサイトのURLを入れ、印の付いた日付を選ぶと当時のページが開きます。URLはブラウザの履歴、ブックマーク、メールやSNSでシェアしたリンクに残っていることが多いので、まずそこから探してください。
サイト名しか覚えていません。探せますか?
アーカイブはURLを入れて探すのが基本なので、まずURLを手に入れるのが近道です。ブラウザの履歴やブックマーク、人に送ったメールやチャットのリンク、SNSの自分の投稿を当たってください。見たいのがサイトの中の特定のページなら、トップページではなくそのページ自体のURLを探します。アーカイブはページごとに残るため、トップページが残っていても目的のページが残っているとは限りません。
Wayback Machineで探しても見つかりません。
よくある理由は3つです。写しが作られる前にサイトが消えた、パスワードが要るページだった、robots の指定やサイトの持ち主からの申し出で除外されている、のいずれかです。1つ目の場合、あとから写しを作ることはできません。見たいページのURLで見つからなければトップページのURLでも試し、残っていれば当時のリンクをたどってください。ほかのアーカイブや魚拓のサービスに、誰かが手で保存した写しが残っていることもあります。
アーカイブで見つけたページは、ずっと見られますか?
見られるとは限りません。Wayback Machineの公式ヘルプには、サイトの持ち主からの申し出で除外されることがあると書かれています。サービス側の事情で開けないこともあります。元のサイトはもう消えているので、写しまで見られなくなると確かめる手段がなくなります。見つけたら、読み終わる前に手元にも残しておくのが安全です。
アーカイブの写しを手元に残すとき、気をつけることはありますか?
日付を2つ区別してください。アーカイブの画面に出ている写しが作られた日と、自分が手元に保存した日です。保存ツールが自動で記録するのは多くの場合後者ですが、いつの時点の内容かを示すのに必要なのは前者です。写しが作られた日付が画面に入るように残すか、ファイル名やメモに書き添えておくと取り違えません。
まとめ
- 消えたサイトを探すには、まずURLを手に入れる。履歴・ブックマーク・メール・SNSに残っている
- 見たいのが特定のページなら、そのページ自体のURLで探す。見つからなければトップページから当時のリンクをたどる
- 見つからない理由は、保存されていない・ログインが要った・除外されたのどれか。保存されていなければ取り戻せない
- アーカイブの写しも、持ち主の申し出で見られなくなることがある。見つけたら、その場で手元に残す
- 手元に残すときは、写しが作られた日と自分が保存した日を取り違えない
- まだ消えていないなら、Save Page Now と手元への保存を今のうちに
消えたサイトがアーカイブで見つかるのは、消える前に誰かが写しを作っていたからです。次は自分がその1人になって、見つけた写しを、自分の手元にも1部残しておいてください。